勉強や旅行など、あるゆることを上手にやるには「計画」が必要です。
ビジネスでは、長期的な「計画」を「戦略」と言ったりします。
この計画をうまく立てて、実行できるかが成功のキモと言っても過言ではありません。
それでは、この計画はどのように立てたらよいのでしょうか?
「こうなったら良いな」という希望に基づいた計画を立てる人は、たいてい失敗します。
なぜなら、客観的な視点が抜けているためです。
計画を立てるにはコツがあります。
それは「仮想敵」を作ることです。
仮想敵とは?
仮想敵とは文字通りの「仮想」の「敵」です。自分たちの想像の中で作り上げた「敵」です。
要するに、攻略すべき具体的な対象を作ることです。
ビジネスの場合、これは企業であったり、市場や、顧客像だったりします。
計画を立てるというのは、この(仮想)敵を倒す手順を考えることなのです。
この場合の敵は、できるだけ具体的なイメージをするのが良いです。
もし、明確なライバルがいるの場合は、仮想敵ではなく「実在の敵」でもいいです。
たとえば、あなたが作ったあるケーキを売りたいとしたら、自分の良く知っているケーキ店を思い出してください。そのケーキ店に勝って商品を売るには、どのようにしたら良いのかを想像するのです。
知り合いに「私の作ったケーキを買ってください」と言っても、1回くらいは義理で買うかもしれませんが、そのうち近所のケーキ店で買うようになるのは、想像に難くないはずです。
敵を倒すためには、必ず知っておくことがあります。
それは、自分の実力です。
本当に、自分の実力を知っていますか?
何事も、中途半端になってしまう人がいますが、そのような人は、自分の実力を過大評価しているか、または過小評価しています。
企業であっても同じです。
偶然うまくいったのを実力だと勘違いしている企業。
素晴らしい技術を持っていても、大手には勝てないと思い込んでいる企業。
自分の実力を客観的に、かつ正確に理解するというのは、意外と難しいのです。
特に、弱みを指摘することは、相手の気分を害することが多いので、自分の弱みを正確に認識している人や企業は少ないです。
しかし、成長している人や企業というのは、自分の実力を正確に理解しています。
なぜなら、自分の強みで差別化を図り、弱みを補強するように行動するためです。
仮想敵に勝つための計画
もし、自分の実力を正確に理解していれば、仮想敵を倒す計画を立てるのは難しくないです。
あなたの実力は、お菓子作りには自信があるが、特に菓子作りの修行をしたわけではなく素人です。
あなたが出店したいというエリアには、すでに老舗の洋菓子店があります。
開店資金は多くないので、大きな店舗は借りられません。
このような状況では、普通に考えれば勝ち目はありません。
しかし、自分の実力と敵の実力を正確に理解していれば、勝つための戦略(計画)が見えてきます。
まず、競合店と同じ商品を売っていては勝てません。
競合は洋菓子なので、和菓子にするというアイデアがありますが、あなたは和菓子の作り方は分かりません。
そこで、材料に小豆などを使用して、和風のアレンジを加えて差別化を図る工夫が思いつきます。
さらに、あなたはプロの職人ではないので、複数の商品を作っていては、時間もかかるし品質が下がります。
そこで商品ラインナップを、自信のある数品に絞り込んで、その分、競合よりも買いやすい値段にするという商品戦略が良さそうです。
商品ラインナップを絞り込んだことで、店舗は小さくても済みます。ただし、商品コンセプトにあった内装やインテリアは必要です。
そこで、あなたがすべきことは
・短時間で大量作ることができる方法や調理器具を導入する。
・店舗を和風にするため、古道具屋などからインテリアを安く購入する。
ということになります。
どうでしょうか?
自分の実力と敵の実力を理解するだけで、勝つための具体的な計画が導かれました。
漠然とした計画を立てるのではなく、このように具体的にすることが大切です。
すべきことが直観的にイメージできるのが分かると思います。
まとめ
今回の例は、分かりやすいように「実在の競合店」という設定にしましたが、当然存在しない敵でもいいのです。むしろ、実在する敵より、少し強い敵を想定するほうが良いのです。
その敵を倒すためには、「何をしなければならいなのか?」「何が必要なのか?」
これを1つ1つ解決していく手順が、冒頭の「計画を立てる」ということなのです。
計画を立てるためのポイントは、「仮想敵」をより具体的にイメージすることです。
あまりにもレベルが違う企業や人を仮想敵としも、計画が現実から乖離するだけです。
「諦めなければ倒すことができそうだな」ぐらいの仮想敵をイメージしてください。
きっと、明日からやらなくてはいけないことが、見えくるはずです。